この記事ではちいかわ島編のラストを含むネタバレ込みの私的な感想とちいかわの考察記事となります。
以下には島編のネタバレが含まれます。
単行本・アニメ派の方はご注意ください。
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約8カ月の連載期間のちいかわ島編が完結
ちいかわ©ナガノ
2023年11月27日の更新をもっていよいよ、作中最長編のちいかわ島編が完結しました。
連載期間は約8カ月、途中のナガノ先生の療養期間も含めての期間となりますが、ちいかわ史上最長編といえます。
この島編はエピソードの長さもさることながら、オールキャストともいえる登場人物の多さや、クライマックスに至るまでの展開の数々などから
『ナガノ先生がちいかわの劇場アニメ用に執筆されたエピソードなのではないか?』
とネット上ではささやかれています。
ちなみに当ブログでは過去にこの島編の劇場版と考えられる理由や、劇場版までの課題点をまとめた記事を公開しておりますので、よければ一緒にご覧いただけると幸いです。
⇒ちいかわ映画化はいつ?劇場版までの課題点と公開日・内容を予想&解説【島編】
島編の最終回
ちいかわ©ナガノ
島編の最終回のざっくりとしたあらすじは以下の通りです。
今回の島での出来事を思い出しつつ、道中見つけた人魚の鱗を船から落としてしまうちいかわ
またみんなで島にいけるかなと、ハチワレ
そして、「今日の日はさようなら」の一節を歌うハチワレ。
帰ったら何食べようか、、とちいかわ・ハチワレ・うさぎで談笑するいうシーンで幕を閉じます。
ちいかわ©ナガノ
最後の人魚の鱗を海に落とすシーンは、映画タイタニックのオマージュかもしれませんね。
ちなみに最終回は他の長編エピソードと同じく、普段と異なる2ページ更新。
「もうこれで島編はおわりだ!島の二人の行方が気になるけど、読者の想像に任せる系のエンドなんだな!」
とそんなように感じた読者も多いのではないでしょうか。
、、、、しかし
ちいかわサイドの最終回が投稿された2時間後、
突然の2回目の投稿がされ
読者たちは絶望の底に叩きつけられます。
2回目の投稿された内容は島民サイドのエピローグ
ちいかわ©ナガノ
そのページでは一ッ葉と双葉が島を脱出。
2人で生きていこうとするシーンが描かれます。
そしてラストのコマには、そんな2人がいる島にむかって大きなカゲとちいさなカゲ2つ、大きくジャンプして向かっていく…
というシーンで締めくくられます。
ちいかわ©ナガノ
逃げ切って、新しく生活を始めようとする二人には
『逃げ場はない』
という、ナガノ先生らしい読者に想像を委ねる形で絶望感を与える衝撃のラストです。
SNS連載ならではの絶望への叩き込み方
ここで注目したいのが、この安心しきった読者を絶望の底に叩き落とすこの手法は、SNSで連載している「ちいかわ」ならではの手法であったということ
ナガノ先生はちいかわの更新を1日1回更新を基本としております。
その為、リアルタイムでちいかわの更新を待っている読者は1回目の更新を見た時点で、もう今日は更新がないないだろうと安心しきってしまいます。
しかし、そんな安心しきっている読者に対して突然イレギュラーの2回目更新。
このように読者の裏をかくタイミングで、何度も投稿できるのはSNS連載ならでは、
週刊連載のような紙媒体ではできない手法です。
我々読者は過去に何度も、手を変え品を変えちいかわのストーリーで恐怖のどん底に突き落とされてきました。
今回も流石の一言。
相変わらずナガノ先生はSNSの使い方が上手すぎますね、、
⇒【ちいかわ】怖い回 まとめ8選 読者を震撼させた最恐回とは?
ちいかわ島編ラストの考察
以下、ちいかわ島編をラストを考察していきます。
主に作中のキーパーソンである一ッ葉と双葉の結末を考察していきます。
一ッ葉と二つ葉のラストはどうなった?
ちいかわ©ナガノ
まずは、この島編のキーパーソンであり裏の主人公ともいえる、二人の島民(一ッ葉、双葉)のその後を考察していきます。
上記の通り、エピローグで不穏な影が迫る形で最後を迎えた島編ですが個人的に二人が
・セイレーンに捕まってしまった説
・セイレーンから無事逃げれた説
のどちらの可能性もありえた終わり方であると考えています。
以下それぞれのラストの説の解説です。
セイレーンに捕まってしまった説
ちいかわ©ナガノ
まずは、セイレーンに捕まってしまった説です。
しかも、ただ捕まってしまったという訳ではなく、
ちいかわ達のエピローグの時点で既に捕まってしまっていた。
という考察になります。
その理由としては、『空の色味』からこのように考察されています。
まず前提として、一ッ葉&双葉ちゃんのエピローグとちいかわ達のエピローグでは明確に「空の色」が異なる色で描かれています。
ちいかわ©ナガノ
つまり、「ちいかわ達のエピローグ」と「一ッ葉&双葉のエピローグ」は時間軸が異なる事が分かります。
『一ッ葉&双葉のエピローグ』の後に「ちいかわ達のエピローグ」という流れですね。
そしてちいかわ達のエピローグでは、最後に海の方から「キャハ~ハハ」という笑い声が描かれています。
ちいかわ©ナガノ
この声ちいかわ達からのようで、海の方から発せられているように描写されているのでまず間違いなく、セイレーン達の声である考えられます。
そして、このちいかわ達のエピローグの前の時間でセイレーン達が一ッ葉と双葉を襲いに行っている描写があることから
ちいかわ達のエピローグの時点ではもう事後であったと考えられます。
以上が、まず1つ目の『捕まってしまった説』です。
セイレーンから無事逃げきれた説
上記のように描写的にかなり絶望的な一ッ葉と双葉ちゃんですが
その一方、捕まらずに済んだのではないか?
という説もあります。
そのポイントはちいかわサイドのエピローグ中の『モモンガのシーン』
上記の通り、2者のエピローグでは時間軸が異なるのですが、ちいかわと同時刻にモモンガが、今回の島での騒動・そして「永遠の命」について言及するシーンがあります。
この時、よく見てみるとこのシーンでは意味深に
青い鳥が2匹モモンガの上を飛んでいる描写がされています。
ちいかわ©ナガノ
セイレーン達に追われた描写後の時間軸に描かれている
自由に空を飛んでいる二匹の鳥たち、、
つまり、一ッ葉と双葉が『自由になった』事が表現されているのかもしれません。
以上のように、島編の一ッ葉と双葉は「捕まった」とも「助かった」ともどちらとも考えられる結末なのではないかと考察しています。
島編振り返り
以下、島編を総括した振り返りです。
誰もが悪かった島編の登場人物
ちいかわ©ナガノ
今回のこの島編ですが、
島編にて新しく登場した登場人物の特徴として、島二郎を除き
すべての登場人物が、それぞれ悪い側面、『罪』を持ち合わせていました。
島編登場キャラクターそれぞれの「罪」は以下の通りです。
一ッ葉&双葉
双葉を助ける為とはいえ、人魚を殺〇した上、煮つけにして食べた。
セイレーンの犯人捜しで他の島民が襲われる中、自身が犯人だと言い出せなかった。
セイレーン
無自覚ながら、その巨体をもってちいかわ族を瀕死に追いやった
犯人捜索の為、無罪のちいかわ族を食べた。
島民
自身の身の安全の為に、高額な報酬という嘘をつき
島外の部外者をセイレーン討伐という死地に、騙して向かわせた。
と上記の通り、この島編での長編では、誰もが悪い側面を持ち合わせていました。
逆に、唯一最後まで例外的にずっと良い奴だったのは『島二郎』だけです、
流石島二郎ですね、、
⇒【ちいかわ考察】島二郎は何者?正体ポセイドン説を考察&解説【島編】
島編はハッピーエンドを迎えたのか?
このちいかわ島編は登場人物に不穏な影が迫って終わるという正直後味の悪い終わり方であったと言えます。
となると、読者からするとどうしても、
『もっとこんな終わり方じゃなくて、もっと大団円のような全員がハッピーエンドな結末はなかったのか、、』
とついそう思ってしまいます、、
しかし、この後味の悪さというのは、あくまでも読者視点という
すべての事情を知っている神の視点だからこそのエゴではないかと私は考えます。
なぜなら作中のちいかわ達からすれば、この島編の結末は全員がハッピーエンドの結末を迎えたといえるからです。
ちいかわ達登場人物の目線での島編最終回は以下の通りです。
ちいかわ達
無事セイレーンの討伐を成功。セイレーンは島民達を襲わなくなりました。
島民達
ちいかわ達のおかげてセイレーンに襲われることはなくなりました。
一ッ葉&双葉
ちいかわ&セイレーンに正体がバレるも、二人で生きていくことを決心。自らの意思で新天地へ
セイレーン
ようやく真犯人を発見できた。
とこのように
その後こそ描かれていないだけで、確かに作中の描写されている時点では全員が幸せなハッピーエンドを迎えているのです。
それこそ、例え、一ッ葉と双葉が助かったという結末が描かれたとしても、ここでセイレーンの遺恨は消えません。
全員が全員ハッピーエンドを迎えてほしいというのは、それこそ読者だからこそ抱える事のできるエゴなのかもしれません
最後に
ちいかわ©ナガノ
最後にこの島編を振り返ると、一番はやはり
キャンプファイヤーの中、真相を胸に秘める事を決めたちいかわのシーンに尽きるかと思います。
過酷な世界に生きるちいかわにとって、自身や周りの大切な人が突然理不尽が降りかかる状況というのは、いつでも起こりえます。
⇒ちいかわの世界がディストピアと言われる理由を解説・考察【ちいかわ考察】【闇深】
当たり前のように危険がはびこる世界で、もしハチワレが瀕死になってしまった時、
他人の命を奪う事で助ける事ができたとしたら、、
決して一ッ葉と双葉のような、自身を守る為の『共犯者』という関係性はちいかわにとっても決して他人事ではないのです。
きっとちいかわは作中の人物の中で唯一、この島編の全ての真実が分かっていました。
それでも、その真実を全て胸に秘める事を決めたのは、きっと自分に当てはめて考えてみた時、
ちいかわ自身も同じことをするかもしれない、、とそう思ったからかもしれません。
そして、この島編のメインテーマでもある「また会う日まで」という曲
特に「いつまでもたえる事なく友達でいよう」という歌詞がこの島編のキーワードとなっていました。
永遠の命=ロボット化という、一見突拍子もない展開ですが、振り返ってみると、確かにロボットという伏線がちりばめられていましたし
「絶えることなく」というワードも、ロボット化するという展開を見た後だと妙な納得感があります。
これも読者に気づかれない様に、様々な伏線をちりばめ、そして全て改修しきったナガノ先生の手腕といえます。
⇒【ちいかわ】島民がロボット(機械)だった伏線一覧まとめ【島編考察】
ナガノ先生、大長編本当にお疲れ様でした。
以上、今回はちいかわの島編を振り返ってみました!
このブログでは他にもちいかわの考察記事をまとめております!
良ければ他の記事もお読みいただけると嬉しいです!
ではまた!
ちいかわ好きなら単行本の初出し設定は必読!
ちいかわ©ナガノ
ちいかわの単行本では、初出しの設定が描き下ろされているのをご存じでしょうか単行本では毎巻かなり大量の描きおろしがあり、その中では
・ハチワレが危険な住居に住み続ける理由
・鎧さんの戦闘シーン
・栗まんじゅうの過去編
などなど・・・
といった具合にファンなら是非読んでおきたい描写が数多く収録されています。
また、収録されている長編の前後のエピソードや間の小話など
一度読んだことあるから、、という人だからこそ楽しめる仕掛けも満載です!
もし機会があれば是非読んでみてください!
ちなみに、ここでは紹介しきれない
ちいかわの『単行本の描きおろし内容や詳細』については、以下の記事でまとめておりますので、 良ければこちらも併せて読んでいただけたら幸いです!
⇒ちいかわ書籍版の描きおろし内容・単行本内で判明した新設定まとめ